<曹洞宗 少林寺の葬儀>

葬儀は、仏の道へ旅立つための儀式です。同時に故人と向き合う大事な時間です。

 

少林寺の葬儀は、命に向き合い、寄り添うことをお誓いし、真心を込めお勤めさせて頂きます。

 

お亡くなりになった際は、すぐにご連絡をお願いいたします(24時間対応)

 

 少林寺 電話 0868-57-2303

 

檀家未加入、ご生前のご相談も承りますので、ご遠慮なくお問い合わせ下さい。

場所は問いません。可能な限り遠近問わずどこでも伺いお勤めさせて頂きます。

 

 

 

曹洞宗の葬儀は、「授戒(じゅかい)」「念誦(ねんじゅ)」「引導(いんどう)」の主に三部構成でお勤めを致します。

  1. 「授戒(じゅかい)」…仏門に入る故人に対して戒を授けます。
  2. 「念誦(ねんじゅ)」…仏の名号を唱え、経典を読み、悟りの境地を祈願します。
  3. 「引導(いんどう)」…故人を悟りの境地へ導きます

 

お釈迦様から弟子へ、その弟子が師匠になりその弟子へ、またのその弟子が…という形でお釈迦様から代々受け継がれてきたのが「正法の仏法」です。

 

1代「仏教開祖お釈迦様」から始まり…(途中省略いたします)主に

29代「中国禅宗開祖 達磨大師」…

52代「曹洞宗大本山永平寺開祖 道元禅師」…

55代「曹洞宗大本山總持寺開祖 瑩山禅師」…

88代「少林寺19世 素道哲英大和尚」

89代「少林寺20世 覚禅晃輝大和尚」(現在、少林寺住職)

90代「○○○○」(あなた)

となり、少林寺住職の弟子となり、同時にあなたの師匠になります。

住職も弟子を持つということは責任ある立場になります。

責任を持って、しっかりとお勤めさせて頂きます。

 

戒(かい)を受け仏弟子(ぶつでし)になり、歴代祖師方の名前が書かれた「血脈(けちみゃく)」を頂き仏の名前である「戒名(かいみょう)」を授かります。これを「授戒(じゅかい)」といいます。こうして正式に仏の道(仏門)に入って頂きます。

これは本来、生前に行うものです。

 

すでに、他で受けられている方は、その戒名で葬儀が出来ます。

亡くなるまでに、授戒(戒名がなくても)をされていなくてもご安心下さい。すぐに戒名を考え、葬儀でお授けさせて頂きます。

また、どうしても俗名のままがよいという方は、ご供養させて頂きますのでご相談下さい。

 

 

 

《法要儀式(枕経→通夜→葬儀)の内容》

更に詳しく、法要儀式を中心にお亡くなり葬儀終了までをご説明いたします。

1,枕経(まくらきょう)

枕経(まくらきょう)とは、本来亡くなる前に、亡くなっていく人が不安なく、安心して亡くなれるように、お悟りの言葉である経典を読み聞かせ導き、みとることでありました。それが次第に変化し、現在では死後最初に読経をお勤めさせて頂くことが枕経です。

 

医師の死亡診断後に、ご自宅や葬儀場等へご遺体を移動します。この際自家用車ではご遺体を運べません。法律上許可された車両でしか運べません。例えば、病院で亡くなればご遺体を移動するため、専用の車両を葬儀社などへ依頼しないといけません。後に変更も出来ますが、この時に葬儀社を決定した方がよいです。予め生前に決めておかれるのがよいでしょう。同時に、お亡くなりになられたら、家族や親戚、葬儀社と同様に、少林寺にもすぐにご連絡を下さい。(第一報)

 

枕経は、お棺に入る前に布団と枕に安置(寝た)された状態で、読経のお勤めをさせて頂きます。臨終諷経(りんじゅうふぎん)とも呼ばれます。蝋燭、一輪花、一本線香、水、枕飯をお供えし、末期の水を行い、読経「涅槃経(ねはんきょう)」いたします。

 

出来るだけ早い段階で、遺族、葬儀社、火葬場、住職(寺)などの日程(通夜・葬儀)を確認調整して、葬儀の日時を決め準備を進めていきます。

 

2,通夜(つうや)

通夜(つや=つうや)は、通夜夜伽(つうやよとぎ)といいます。葬儀の前夜です。夜を通して、家族、親類、知人などが集まり故人に寄り添い続けます。蝋燭と線香を絶やさず、近親者たちで、故人の思い出話しなどをしながら供養いたします。

 

通常は、通夜の法要までにご遺体をお棺に入れる「納棺(のうかん)」をいたします。葬儀社が手順を教えてくれますので、ご一緒にお勤め下さい。

 

通夜の法要儀式は、読経(30分)「修証義(しゅしょうぎ)」と法話(10分)真心を込めお勤めさせて頂きます。

 

 

3,葬儀(そうぎ)

   葬送の辞(そうそうのじ)

お釈迦様、道元禅師、瑩山禅師、諸仏のお導きの元、曹洞宗伝来の儀式により故人の安楽を祈ります。霊前に芳しき香を献じ、麗しき花を捧げ、清きみ灯を灯し、供物を供え、参列者が集まり故人を偲び、別れを惜しんでいます。ここに仏の光が円かに照らして、黄泉の途がつつがなく安穏になりますように願います。

 

   剃髪(ていはつ)

苦しみや迷いの元となる煩悩を離れ、仏の道に入るため頭の髪を絶ち、執着を断ち切ります。葬儀ではカミソリで髪を剃る儀式(マネ)をします。

 

授戒(じゅかい)

  • 懺悔(さんげ)…この世での罪を悔い改めます
  • 三宝(さんぼう)…三つの宝に帰依(信じてよりどころにする)します。
  1. 仏宝…仏様 
  2. 法宝…仏様の教え 
  3. 僧宝…信心する仲間達
  • 洒水(しゃすい)…清き水を手向けます
  • 信仰のお誓い…『三帰戒(さんきかい)』『三聚浄戒(さんじゅじょうかい)』『十重禁戒(じゅうじゅうきんかい)』の十六条の戒を授かり受けて仏門に入ります。

 

『三帰戒(さんきかい)』

仏・法・僧に帰依(信仰)し、戒を守って仏の道を歩むお誓い。

  1. 南無帰依仏(なむきえぶつ)
    • 自ら仏に帰依(信仰)し、よりどころとします。
  2. 南無帰依法(なむきえほう)
    • 自ら法(真理の教え)に帰依し、よりどころとします。
  3. 南無帰依僧(なむきえそう)
    • 自ら僧(信仰する仲間と和合)に帰依し、よりどころとします。

 

『三聚浄戒(さんじゅじょうかい)』

悪をせず、善に励み、世のために尽くすお誓い。

 

  1. 摂律儀戒(しょうりつぎかい)
    • 清浄の心をもって一切不善をしないことを誓います。
  2. 摂善法戒(しょうぜんぼうかい)
    • 清浄の心をもって一切の善い行いに励むことを誓います。
  3. 摂衆生戒(しょうしゅじょうかい)
    • 清浄の心をもって永く世のために尽くすことを誓います。

 

 

『十重禁戒(じゅうじゅうきんかい)』…仏道実践すべき十条の戒め

  1. 不殺生戒(ふっせっしょうかい)…殺さず
    • 生命あるものを軽んじ、いたずらに殺すことなかれ。
  2. 不偸盗戒(ふちゅうとうかい)…盗まず
    • 与えられざるもの不正に手にする(盗む)ことなかれ。
  3. 不邪淫戒(ふじゃいんかい)…淫らせず
    • みだりに男女の不純な関係を持つことなかれ。
  4. 不妄語戒(ふもうごかい)…偽らず
    • 偽りの言葉で人を欺き、嘘を口にすることなかれ。
  5. 不酤酒戒(ふこしゅかい)…己を失わず
    • 酒に溺れて自分を見失い勤めを怠ることなかれ。
  6. 不説過戒(ふせつかかい)…言いふらさず
    • 他人の過ちを責め、言い触らすことなかれ。
  7. 不自讃毀他戒(ふじさんきたかい)…無駄言わず
    • 己を自慢し、他を不快にして、傷つけることなかれ。
  8. 不慳法財戒(ふけんほうざいかい)…貪らず
    • 物でも心でも与えることを惜しむことなかれ。
  9. 不瞋恚戒(ふしんいかい)…怒らず
    • 怒りに任せ自らを見失うことなかれ。
  10. 不謗三宝戒(ふぼうさんぼうかい)…疑わず
    • 三宝(仏・法・僧)に不信の念を起こすことなかれ。

 

○血脈授与(けちみゃくじゅよ)

お誓いして戒を授かり、その仏弟子(仏教徒)としての証明に「血脈(けちみゃく)」を頂戴いたします。お釈迦様から歴代祖師の名前が記され朱色の線で結ばれています。仏様の家系図です。お釈迦様から脈々と伝わった仏法があなたに繋がります。

 

   入棺諷経(にゅうかんふぎん)

入棺とはご遺体を棺に納めることです。「大悲心陀羅尼(だいひしんだらに)」を読経します。観音様が大慈悲心で故人へ手を差しのべて下せるように読経いたします。

 

   棺前念誦(かんぜんねんじゅ)

 諸行無常をさとり、諸々の仏様のご加護とお導きを願い、仏様の名号「十仏名(じゅうぶつみょう)」をお唱えし、舎利礼文(しゃりらいもん)を読経し、仏様を一心に礼拝し故人のさとりの成就を祈願いたします。

 

   挙棺念誦(こがんねんじゅ)

鉢などの仏具(楽器)を鳴らし、邪気を払います。

仏の境地への道を開く「大宝楼閣陀羅尼(だいほうろうかくだらに」を唱え、仏の安住を祈願いたします。

 

   引導法語(いんどうほうごう)

松明(または線香)にて大きく円を描き点火(火葬)の儀式をします。本来は火葬場ですが、現代の火葬場では困難なためここでしっかり火が点くように祈願します。

払子(ほっす)(導師が所持する棒先に毛がついた道具)で迷いと邪気を払い、導師が故人へ法語(ほうご)という言葉を贈ります。悟りの心境を表し、故人の生前を偲び、徳を称え、迷わず仏の道に進むことが出来るように導く「引導(いんどう)」を渡します。

 

   山頭念誦(さんとうねんじゅ)

山頭(さんとう)とは火葬場(土葬の場合は墓地)を指します。仏弟子(仏教徒)になられた故人が、この死の縁に随って火葬され、一路悟りの境地に入られますようにと祈願します。

 

   告別式(こくべつしき)

弔辞や弔電を奉読いたします。参列者がご焼香いたします。

焼香中は読経し、最後に鉢などの仏具(楽器)が鳴り出棺を促します。

 

   出棺(しゅっかん)

お棺に、花や思い出の品などを入れ、お棺に蓋をします。

お棺を霊柩車へ安置し、火葬場(土葬の場合は墓地)へ向けて出棺します。

 

   火葬

火葬場で、読経いたします。火葬炉に収められ点火いたします。

津山中央斎場の場合、火葬時間は約1時間30分です。

 

   収骨(しゅうこつ)

火葬後に、お骨を骨壺へ収めます。近親者で勤めます。

 

   精進落とし(上げ膳)

会食をします。時間の都合で火葬中に行う場合が多いです。

 

   寺参り

少林寺(菩提寺)へお参りします。ご本尊様へのご報告です。

 

 

4,七日経(なのかきょう)

亡くなった日も入れて7日目に初七日法要を営みます。

現代では、収骨後に繰り上げて初七日法要が営まれることが多くなりました。

この後、四十九日の間は、七日ごとに法要を営みます。

 

  1. 初七日(しょなのか)…7日目(亡くなった日を含める)
  2. 二七日(ふたなのか)…14日目(亡くなった日を含める)
  3. 三七日(みなのか)…21日目(亡くなった日を含める)
  4. 四七日(よなのか)…28日目(亡くなった日を含める)
  5. 五七日(ごなのか)…35日目(亡くなった日を含める)
  6. 六七日(むなのか)…42日目(亡くなった日を含める)
  7. 七七日(しちしちび)…49日目(亡くなった日を含める)

=四十九日(しじゅうくにち)=満中陰(まんちゅういん)

初七日~六七日までは近親者で営む場合が多く、四十九日(満中陰)法要には親族を呼び納骨をする場合が多いです。

 

この後の法要は「法事」でご確認下さい。

 

 

 

5,お布施(ふせ)について

世間では、お布施=読経料というイメージをお持ちの方も少なくないと思います。

お布施(ふせ)とは、損得勘定ない施し(物・お金・心など)です。

 

お布施は、ご無理のない範囲の「お気持ち」でお願い出来ればと思います。

 

もし、少林寺での葬儀に問題(悪ければ)があればお布施がないのも当然です。お気持ちがなく、価値もなければお布施はなくて構いません。

 一方で、お布施をしたくても出来ない方もおられるとも思います。もうそのお心がお布施です。人の価値は千差万別です。世間に左右されず、それぞれご納得いかれる方法でお願いいたします。

 

ご家族だけで営みたい。お金がない。色々人には言えない状況で…。

様々なことがそれぞれの状況でおありだと思います。まずはご相談下さい。

 

 

 

6,最後に

以上、基本的な葬儀の法要儀式の内容です。

 

この他に様々な準備がありますので、ご遠慮なくご相談下さい。また、葬儀社との打ち合わせも大切です。葬儀は突然くるものと心得て、生前に葬儀社を調べておき事前の心構えが大切だと思います。同様に、お寺が決まっていない方は、お寺と住職を調べ、直接お寺に参り、住職と話しをして関係を築いておくのがよいと思います。このお寺、この住職なら安心出来る。この葬儀社がよい。かかりつけのお医者さんを探すように、安心出来るところをご自身、ご家族でお話されておくとよいと思います。

 

 少林寺へどうぞいつでも。ご遠慮なくお越しください。手ぶらで大丈夫です。

 少林寺(お寺)は、人が来てくれると有り難いのです。必要としてください。

 少林寺(お寺)は、いつでも手を差し伸べています。

 

死は誰にでも訪れ、それはいつかわかりません。世話になりたくないと思っても、お世話になるのです。お世話になって任せたらよいのです。お世話したくなくても蔑ろには出来ないものです。死は人の心を動かします。死とはそれほどにも重大なことで、葬儀は大事な営みなのです。疎かには出来ません。一つの命とは、それ程に尊い存在なのです。だから遠慮はいらないのです。

 

先逝くものは安心して、見送るものは真心を込め勤めたいものです

 

少林寺は、あなたのために力となりたい。

いつでも、どうぞ。

 

 少林寺 電話 0868-57-2303