「縁起がよい」などと世間一般でよく耳にしますが、本来『縁起(えんぎ)』とは釈尊の悟りの内容のことです。
「縁起を見るものは法を見る、法を見るものは縁起を見る(中阿含経)」と経典に示されているように、縁起こそ仏教の基本的な思想です。
縁起とは、縁りて起こる(よりておこる)という意味ですが、単独で存在するモノはなく、必ず原因によって結果があるのです。つまり、相互依存の関係が世界をつくっているのです。どんな存在や現象も永久不変のものはなく絶えず変化を繰り返しているのです。
例えば、「私という人間」を考えてみましょう。
私は、常に心臓が動き血は流れています。
錯覚してしまいがちですが、常に移り動いています。
この私の命は、両親から(原因)授かりました。(結果)
多くの生命を頂き(原因)私の命は生かされています(結果)
私と妻(原因)から子供が誕生しました。(結果)
原因から結果が生まれ、その結果が原因となり、新たな結果を生み繰り返すのです。(=因果の道理)
多くの人の力を借り、自然の恩恵を受けて私は生かされているのです。
少林寺20世 清涼 晃輝(せいりょう こうき)
1979(昭和54)年生まれ
豊川稲荷(妙厳寺)
愛知学院大学卒業
㈱坪井屋佛檀店
大本山永平寺
動物供養総本山 長楽寺動物霊園などで修行
平成21年 少林寺、蓮光寺(奈義町)住職就任
曹洞宗 圓通閣 澤龍山 少林寺
(美作西國三十三観音十一番札所)
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