四弘誓願文


衆生無辺誓願度

(しゅじょうむへんせいがんど)


煩悩無尽誓願断

 (ぼんのうむじんせいがんだん)


法門無量誓願学

 (ほうもんむりょうせいがんがく)


仏道無上誓願

  (ぶつどうむじょうせいがんじょう)

 

【読み下し文】 

衆生(しゅじょう)無辺(むへん)なれども(ちか)って(ど)せんことを(ねが)


煩悩(ぼんのう)無尽(むじん)なれども(ちか)って(だん)ぜんことを(ねが)


法門(ほうもん)無量(むりょう)なれども(ちか)って(まな)ばんことを(ねが)


仏道(ぶつどう)無上(むじょう)なれども(ちか)って(じょう)ぜんことを(ねが)

 

 

【現代語訳】

 皆、たくさんの迷いをもっているが、皆の迷いを救い悟りに到ることを誓い願います。

 

 煩悩は尽きない程たくさんあるが、しかしその根源を断ちきることを誓い願います。

 

 仏様の教えは、計り知れないほど多いが、その教えを学び実践することを誓い願います。

 

 仏の教えの道は、この上なく清らかだがら、その道を成就することを誓い願います。

 


【コメント】

 「四つの弘く誓う文」は、自分の悟り(修行)よりも他者の悟り(修行)を願い誓います。同時に、それが自分の修行です。ここが仏教の素晴らしい所だと思います。

 

 少林寺での写経会では、お経を書き始める前に必ずお唱え致します。お経は、意味が解らなくてもそのお経自体に功徳の力が備わっていますが、意味が解れば更にその功徳は益すのではないでしょうか。

 

 現代人に目立つ自己中心的な考え行動は捨て、他者も願う心を養いたいものです。