諸行無常


諸行無常とは、諸の行(物事)は常では無い。色々

な縁の和合からつくられ、永久不変なものはない。

 

「涅槃経」には次のように説かれています。

 

諸行無常・是生滅法・生滅滅已・寂滅為楽

(しょぎょうむじょう・ぜしょうめっぽう・しょうめつめつい・じゃくめついらく)

 

(訳)

諸々の因縁でつくられたものは無常である。

生じては滅びるものであり、生じては滅びる。

それらの静まることが安楽(覚り)である。

 

弘法大師作と伝わる「いろは歌」

 

色は匂へど 散りぬるを(諸行無常)

我が世誰ぞ 常ならむ (是生滅法)

有為の奥山 今日越えて(生滅滅已)

浅き夢見じ 酔ひもせず(寂滅為楽)

 

 

香りよく咲いた花もたちまち散り。

人が生まれやがて死ぬのは世の自然の流れ。

苦しみの山々を今日超えて目覚める。

もう浅はかな夢もなく迷いがない。

 

一瞬一瞬が常に変化している。だからこそ、この一瞬が何物にも代えがたい貴重な時間。この世の無常を感じ執着を捨て、諸々の物事を善い方向に向かわせ、前向で安らかな日々を送りましょう。